茶杓作り体験@三木竹材店1(2014.10.25)
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茶杓作り体験@三木竹材店1(2014.10.25)
竹は地下でみんなつながっていて、表では葉っぱで支えあっている。
そんな竹の生き方を忘れないように、このように生きていけるように、
日本人は竹を生活の中に取り入れてきた。
お茶杓作りはこのような講義から始まりました。
私はこのような考え方で竹を見たことがありませんでした。
ひしゃくも、蓋置きも、お茶杓も、竹であるのを忘れてしまうくらい身近なもの。
そこの”人生”を感じたとき、当たり前のものが、まったく違う光を放って
見えてきました。
たくさんの種類の”お茶杓の原木”のなかから、自分の気に入ったものを選ぶところから
お茶杓作りはスタート。
私はいつもと景色の違った煤竹にしました。
角ばった竹に、筋を見ながら型を引いて、ナイフで削っていきます。
はじめは硬くてうまく削れなかった竹も、時間を経るごとにコツがわかってきて、
うまく繊維の隙間に刃を当てられるようになってきました。
ナイフで削り、サンドペーパーをあて、何とか形になりました。
とっても、とっても、重いのです。
そこで三木先生にみていただくと・・・、見惚れてしまう程鮮やかな手つきで削ってくださいました。
仕上がりは見違えるよう!
いつもの、華奢な、優雅なお茶杓になっていました。
これまでの人生でお茶杓をこんなに見つめたことも、お茶杓のことをこんなに
考えたことも、ありませんでした。
お茶杓拝見、とはよく言ったものの、どこを見ていいのか見所がわかっておらず・・・。
でも今回、実際に自分で作ってみて、
それになぜ毎回銘と作者を聞かれるのか、そのこともよくわかりました。
とっても和気あいあいとした雰囲気の中、竹を削るひと時。
とても勉強になって、そしてとっても楽しかったです。
本当にありがとうございました。
黒崎 文香