ナショナルコンファレンス2016inいわき-1日目
ホーム > ナショナルコンファレンス2016inいわき-1日目

ナショナルコンファレンス2016inいわき-1日目

2016年6月17日~19日、福島県いわき市において開催されました、ナショナルコンファレンス2016inいわきの参加レポート、第一日目です。

 

         怒涛の3日間が幕を開けました…! 

 

 

(0)開催前(実行委員会の方々の思い)

 

下見から2回の実行委員会といわきに足を運び、いわき支部役員様といわき青年部役員様、そして、地元の語り部の方からのお話を聞き、新聞報道やテレビでは知れない現状を目の当たりにし、まだまだ復興には時間がかかると思いました。


語り部の方からは「物質的な支援はもういいんです。心の支援をして欲しい」とのお言葉を聞き、お茶の出番が来たと確信を致しました。一碗のお茶が人を笑顔に、ホッとして頂く事は、日ごろから私たちは知っています。


「私たちにしかできない事」「私たちにだからできる事」それがお茶です。


第23期全国委員会の時に東日本大震災が発災、当時の高祖全国委員長、米澤全国代表者会議議長が「絆プロジェクト」を立ち上げ、東北支援を始めました。直接現地に行くことはまだ早いという事でしたので、東北ブロックを通じて、全国のブロックから抹茶、お菓子をお送りしました。


高祖委員長と、米澤議長は直接現地で支援をするという想いはとても強かった事を今でも忘れられません。


24期の冨岡全国委員長、中田全国代表者会議議長も同様に支援して参りました。


今回念願の、お茶を通じて、人の心に触れ、和ますことができる、被災地復興支援を現地でさせて頂ける機会をお家元様より頂戴いたしました。
何より、23期、24期の全国委員会のみなさまが喜んでおられました。
私たちはその思いも背負って実行委員会一同運営させて頂きました。(小川)

 

(1)事前研修会・茶杓削り


chashakunakao  16061736


   5/14(土)近畿第三ブロックにて、事前説明を受け、神戸第二の橋本先輩にご指導いただいて、その場で2時間ほど削りを入れました。

 

 茶杓の銘 :立ち別れ いわき舞子の 浜に生ふる まつとしきかば 今帰り来む   茶杓への想い:またいつか、いわきの地へ  (中尾)

茶杓の銘:掬星
想い:神戸の地名であり、星を掬えるほどの絶景の夜景が遠くまで広がっている事が名前の由来になっていると言われている通り、神戸の夜景が一望できる場所です。神戸は阪神淡路大震災より21年。東北の一日も早い復興をお祈りいたします。神戸より心をこめて。(Y)

ご指導後、のこりを自宅で仕上げましたが、削りが進むごとに熱が入り、素人くさいものですが、精一杯の茶杓が出来上がりました。これは私の茶杓を受け取る「誰か」をがっかりさせたくない、との思いからで、もし自分で使うものでしたら、まともに出来上がったかも分かりません。

 

銘は、いわき出身の詩人草野心平の異名と、ヨーロッパに広く伝わる幸運の象徴、それに今も避難を続ける方々がふるさとに「かえる」との思いを込め、「天蛙(あまがえる)」といたしました。(鈴木)

 


 

(2)いわき支部・青年部茶席

 

16061806  16061801   16061805

 

   いわきの風景を映した薯蕷に、塩屋崎が描かれたお茶碗で薄茶をいただきました。後見をされたいわき支部幹事長先生のお話しぶりはとても柔らかで、実直なお人柄を感じるものでした。また、紙釜敷にはいわき銘菓「じゃんがら」の包装紙が使われためずらしいもので、郷土愛のあふれる心安まるお席でした。

 



   
(3)チャリティ展観

 

   坐忘斎御家元・鵬雲斎大宗匠をはじめ、多くの和尚様、作家様、道具商の方々が240点あまりの品物をご提供され、私達は順番に拝見しながら入札したい品物を決め、予め購入した展観券に品番と決まった価格を書き込んで投じました。

 

   1点に複数投じる事も可能なため、必ず欲しいと思われる方は何枚か、時に何十枚も同じ品物に投じておられました。様々な作品が集う光景はめずらしいもので、触れられないものの、間近で一点ずつ眺められるのは心楽しいものでした。また価格についても、様々な方のお話を聞くに、大変安価で、提供される方々の善意のお気持ちがこもったものと思われました。

 

   今回の収益の一部が、ふくしまこども基金に寄附されるそうです。

 


 

(4)開会式

 

16061802   16061610   16061612

 

   いわきアリオスに場所を移し、開会式が行われました。

 

   開会式会場前ロビーには、全国から集まった茶杓の銘がブロックごとに貼りだされ、それぞれの思いが綴られたカードを前に、記念写真や名付けた銘への思いを話すなど、和やかな雰囲気でした。

 

   坐忘斎御家元のお茶湯の儀、裏千家復興支援活動の紹介の後、開会式が執り行われました。御家元のご挨拶では、稲盛財団におられた3.11当日を改めて振り返られ、今回のナショナルコンファレンスでの活動を第1ステップとして東日本大震災の今を伝えていくこと、自分の痛みとして受け止め、気にかけ続けることの大切さをお話されました。

 


 

(5)お家元講演

 

16061807

 

   開会式後つづけて御家元がご講演下さいました。
   式前に行われたいわき支部・青年部茶席に使用された小川愛一郎実行委員長自作の茶杓について、小川委員長がお削りあそばしたCoCo壱番屋のカレースプーンのような、とされながら、このたびの労をねぎらわれました。

 

合わせて裏研50周年で学生が各部ごとに少しずつ削りを入れて収めた茶杓について触れられ、少し長さのある無骨なお茶杓は棗に載せると、膝を下げないと点前できないものとのことでしたが、毎朝のお茶湯用のお茶杓として使われ、形になった学生の方々の思いを受け止めておられました。

 

   今回のメインの一つである茶杓交換交流プロジェクト「竹取物語」についても、実際に自身でいわきに来て、心をこめた茶杓を運ぶことは、手間をかけることに意味があり、学んだことが財産になるとお話になりました。

 

   手間をかけ、思いを形にするところから、ボランティアとは汗をかくこと、またボランティアは本来志願兵の意味があり、体を動かし実践した上で義援金など支援があればなお良いとされ、知ろうと努力することも稽古のうちであり、ひいては利休と私たちをつなぐ縁になると続けられました。

 

   努力や苦労は気力体力のあるうちしか出来ないことを、「雨後青山青転青(うごのせいざん あおうたたあおし)」、「年をとってから暖まりたければ若いうちに暖炉を作りなさい(ドイツの諺)」などから説かれ、茶道に根付く日本人の「宗教心」をもって、気にかけ続けることが豊かな間合いを生むとのお話でしめくくられました。

 


 

(6)総本部主催懇親会

 

16061737  16061614

 

   椿山荘ワシントンホテル内にて、立食で行われました。用意されたお料理は、名物メヒカリの揚げたての天婦羅や、名産品のいわきゴールドしいたけ、なみえ焼きそばやうにの貝焼き、こづゆ等、郷土の名物が並ぶ豪華なものでした。

 

通常の懇親会の他、6/7に還暦を迎えられました御家元へ、バースデーケーキと、茶杓同様いわきの竹で作られた一重切の花入が、サプライズで贈られました。今回も福引でお家元のお軸等多くのお道具が抽選され、当選された方はとても喜んで壇上に躍り上がっておられました。 

 

サプライズでお家元様のバースデイをさせて頂きました。
プレゼントの品はいわきで採った竹で、三木君が花入れを作成、底を朱塗り(山中塗荒川文彦氏)にし、猿尻に見立てました。


福引では、多くの作品を大宗匠様、お家元様より頂戴しました。
追加もあり感謝しきれません。(小川)

 

 

nakaotakenchashaku  16061804

 

(中尾の元に来たお茶杓)  (青山副委員長と鈴木)

 

   また今回は、メインコンテンツの一つ「竹取物語」から、懇親会直前にそれぞれが自分で茶杓を選び、会中には自分の元に来た茶杓の作者を探して常以上に交流が盛んになっていました。

 


茶杓交換交流プロジェクト~竹取物語~では、昨年11月にいわき市内で茶杓用の竹を120本伐採し、実行委員会メンバーの三木崇司君が営む「三木竹材店」の従業さんにお手伝いを頂いき、一本一本丁寧に想いを込めて荒曲げまで仕上げ、参加者全員にご購入頂きました。


全員が自らデザインし削り、東北に思いを馳せ、銘を付けて頂きました。参加者の皆様の付けられた銘がとても素敵で感動致しました。


「風評被害払拭」に海外の協会と出張所などのみなさまにもご協力頂き、17か国、32本のお茶杓が届きました。


当日、全員で交換いたしました。自分と自分が削ったお茶杓が届いた方、自分の手元にあるお茶杓を削られた方と3つのご縁が生まれました。


このご縁を大切に育て、終えてからブロックや青年部、そしてご家庭、勤務先でお茶会やお呈茶などを開催し、その際に「このお茶杓は福島県いわきで採った竹で作ったお茶杓です」とおっしゃって頂ければ、東北を忘れない、息の長い支援ができると思います。


このご縁を大切にし、ご自身の「竹取物語」を作って頂きたいと思います。(小川)

 

開会式・御家元講演後、再びいわきワシントンホテル椿山荘に戻り、地元いわきの物産ブースを楽しんだ後、総本部主催の懇親会が行われました。
いわきの料理とお酒が並び、いわきの郷土芸能“じゃんがら念仏踊り”も拝見できました。
福引の抽選や御家元のお誕生日祝いも行われ盛りだくさんの会でした。
そしていよいよの茶杓の開封。テーブルを渡り歩いたり、同じブロックの知り合いに仲介を頼んだり、皆宝探しをするように茶杓の作者を探し、ご縁を作っていらっしゃいました。(Y記)

 

私の茶杓は近畿第二ブロックの青山副委員長がお受け取りくださり、私には関東第三ブロック熱海青年部の方の銘「TRIP」とされたお茶杓を頂戴しました。(鈴木)

 

茶杓を挟んで記念写真を撮ったり、今回の茶杓を使って茶席を設けるようなお話しもあちらこちらから聞こえ、この日から始まる交流が楽しみになるような、特別なひとときでした。

 


 

(7)研修コース別ミーティング

 

   2日目に予定する各研修コースの内、事前準備が必要になるいくつかの研修コースについて、事前のミーティング時間が設けられました。

 

総本部主催懇親会の後、事前に打合せが必要な研修コースはミーティングが行われました。
一週間ほど前からメールでやり取りしていましたが、実際に顔を合わせてホッと。
名刺やお土産の交換をし、研修の最終確認が行われ、翌日の研修に備えました。(Y記)

 

選んだ呈茶コースが該当した為、所定の場所で1時間弱、初対面のご挨拶からはじまり、明日の呈茶の為の持物や流れの再確認が為されました。9名で構成された小班は、これまでに何度も協議を重ね、訪問先の状態や希望を聞き取りなどして、物も心も準備をしておりましたので、初対面から打ち解けてお話が出来、翌日の研修の団結につながりました。

 

事前準備の必要な研修は前回のNCには無かったもので、全国の会員間の交流を深める意味でも効果の高いものだと感じました。各メンバーが持ち寄ったアイディアは出身青年部にない発想も多く、大変刺激になりました。(鈴木)

 

2日目につづく